SSブログ

被爆者を侮辱する安倍晋三―昨年のコピペを棒読み [Politics]

昨日の原爆投下69周年の広島平和祈念式典で、安倍晋三のあいさつが昨年のものとほとんど変わらないと2ちゃんねるで話題になっていることを、Twitterを通して知った。さっそく原文に当たってみた。

広島市原爆死没者慰霊式、平和祈念式に臨み、原子爆弾の犠牲となった方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。今なお被爆の後遺症に苦しんでおられる皆様に、心から、お見舞いを申し上げます。
 69年前の朝、一発の原爆が、十数万になんなんとする、貴い命を奪いました。7万戸の建物を壊し、一面を、業火と爆風に浚わせ、廃墟と化しました。生き長らえた人々に、病と障害の、また生活上の、言い知れぬ苦難を強いました。
 犠牲と言うべくして、あまりに夥しい犠牲でありました。しかし、戦後の日本を築いた先人たちは、広島に斃れた人々を忘れてはならじと、心に深く刻めばこそ、我々に、平和と、繁栄の、祖国を作り、与えてくれたのです。(蝉しぐれが今もしじまを破る)緑豊かな広島の街路に、私たちは、その最も美しい達成を見出さずにはいられません。
 人類史上唯一の戦争被爆国として、核兵器の惨禍を体験した我が国には、確実に、「核兵器のない世界」を実現していく責務があります。その非道を、後の世に、また世界に、伝え続ける務めがあります。
 私は、昨年、国連総会の「核軍縮ハイレベル会合」において、「核兵器のない世界」に向けての決意を表明しました。我が国が提出した核軍縮決議は、初めて100を超える共同提案国を得て、圧倒的な賛成多数で採択されました。包括的核実験禁止条約の早期発効に向け、関係国の首脳に直接、条約の批准を働きかけるなど、現実的、実践的な核軍縮を進めています。
 本年4月には、「軍縮・不拡散イニシアティブ」の外相会合を、ここ広島で開催し、被爆地から我々の思いを力強く発信いたしました。来年は、被爆から70年目という節目の年であり、5年に一度の核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議が開催されます。「核兵器のない世界」を実現するための取組をさらに前へ進めてまいります。
 今なお被爆による苦痛に耐え、原爆症の認定を待つ方々がおられます。昨年末には、3年に及ぶ関係者の方々のご議論を踏まえ、認定基準の見直しを行いました。多くの方々に一日でも早く認定が下りるよう、今後とも誠心誠意努力してまいります。
 広島の御霊を悼む朝、私は、これら責務に、倍旧の努力を傾けていくことをお誓いいたします。
 結びに、いま一度、犠牲になった方々のご冥福を、心よりお祈りします。ご遺族と、ご存命の被爆者の皆様には、幸多からんことを祈念します。核兵器の惨禍が再現されることのないよう、非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまぬことをお誓いし、私のご挨拶といたします。
平成二十六年八月六日
内閣総理大臣・安倍晋三

赤字の部分が昨年と同じ文面だ。珍しく雨に見舞われた今年の式典では、前半部分で急遽「蝉しぐれが今もしじまを破る」が省かれたのが笑わせる。歴代首相が式典に参加するため、仕方なく来て、官僚が用意した文章を棒読みしている姿勢が如実に表れている。このような安倍の態度は、原爆で亡くなった広島市民、今も後遺症で苦しむ被爆者、この式典に参加した市民、そして戦争を憎み平和を願うすべての国民を侮辱し、愚弄するものだ。
長崎市では平和祈念式典で読み上げる市長のメッセージを、1974年に有識者らの「平和宣言文起草委員会」で議論して決定するようになり、80年からは市長を委員長に学識経験者や平和運動の代表、被爆者らが参加する形で議論を練り上げて平和宣言をつくっている。今年は議論の末、安倍政権による集団的自衛権の行使容認について懸念を示す文言を入れることに決まった。
その9日の式典で、安倍晋三はどんなあいさつを述べるのだろうか? 以下は昨年のあいさつだ。

 本日、被爆68周年、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に臨み、原子爆弾の犠牲となった方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。今なお被爆の後遺症に苦しんでおられる皆様に、心から、お見舞いを申し上げます。
 68年前の本日、一発の爆弾が、7万を上回る、貴い命を奪いました。12万人が暮らしていた家屋を全焼、全壊し、生き長らえた方々に、病と障害の、さらには生活上の、言葉に尽くせぬ苦難を強いました。
 一度ならず、二度までも被爆の辛酸を嘗めた私たちは、にもかかわらず、苦しみ、悲しみに耐え立ち上がり、祖国を再建し、長崎を、美しい街として蘇らせました。今日は、犠牲になった方々の御霊を慰めるとともに、先人たちの奮闘と、達成に、感謝を捧げる日でもあります。
 私たち日本人は、唯一の、戦争被爆国民であります。そのような者として、我々には、確実に、「核兵器のない世界」を実現していく責務があります。その非道を、後の世に、また世界に、伝え続ける務めがあります。
 昨年、我が国が国連総会に提出した核軍縮決議は、米国並びに英国を含む、史上最多の99カ国を共同提案国として巻き込み、圧倒的な賛成多数で採択されました。
 本年、若い世代の方々を、核廃絶の特使とする制度を始めました。来年は、我が国が一貫して主導する非核兵器国の集まり、「軍縮・不拡散イニシアティブ」の外相会合を、広島で開きます。
 今なお苦痛を忍びつつ、原爆症の認定を待つ方々に、一日でも早くその認定が下りるよう、最善を尽くします。被爆された方々の声に耳を傾け、より良い援護策を進めていくため、有識者や、被爆者代表を含む関係者の皆さまに、議論を急いで頂いています。
 長崎の御霊を悼む朝、私は、これら責務に、旧に倍する努力を傾けていくことをお誓いします。
 結びに、いま一度、犠牲になった方々の御冥福を、心よりお祈りします。ご遺族と、ご存命の被爆者の皆様には、幸多からんことを祈念します。核兵器の惨禍が再現されることのないよう、非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまぬことをお誓いし、私のご挨拶といたします。
平成二五年八月九日
内閣総理大臣・安倍晋三

またこのコピペ同様の文を棒読みするようだったら、安倍晋三を会場からつまみだそう! 原爆で亡くなった無念の魂につばを吐く行為だ。このような輩に核と戦争のない世界を誓う式典に参加する資格はない。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。