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2019-私のベストアルバムRYMDEN『REFLECTIONS & ODYSSEYS』 [Jazz]

IMG_3340.jpge.s.t.のダン・ベルグルンド(b)とマグヌス・オストロム(ds)がノルウェーのピアニストのブッゲ・ヴェッセルトフトと組んだRYMDENのファーストアルバム。
2000年前後にe.s.t.がもてはやされた頃、私は1枚だけそのCDを買って聴いてみたことがあるのだが、当時、欧米の最新のジャズ情報といえばFMのジャズ番組か「スイングジャーナル」で仕入れるくらいで、普段は60~70年代の主流派やフュージョンばかり聴いていた私には、正直、e.s.t.の音楽は斬新過ぎて共感するところがほとんどなかった。(あるいは単に、エスビョルン・スヴェンソンが性に合わなかっただけかもしれないが…)
だが、ここ3年ほど音楽配信サービスで世界中の最新ジャズを聴くようになり、私の耳も肥えて、ようやく時代の最先端の音に慣れてきた。そんな今の私にとって、昨年聴いたジャズのベストアルバムといったら、絶対にこの作品をあげたい。
ピアニストのブッゲ・ヴェッセルトフトは1960年代から北欧ジャズをリードしてきたノルウェーの出身で、1980年代からヤン・ガルバレク、テリエ・リピダルなどと共演してきたという。
このグループ名RYMDENはスウェーデン語でスペース=宇宙を意味するそうで、ロケットを描いたカラフルなジャケットデザインもいい。
北欧ジャズの伝統とe.s.t.の継承-それは、イントロ的な1曲目のReflectionsを経て、ヴェッセルトフトの力強い同一旋律の繰り返しが印象的なアコースティックピアノで始まる2曲目のThe Odysseyから、質の高い演奏を繰り広げる。そして、短いベースソロの次の4曲目のPitter-Patterは打って変わってリズミカルなフェンダーローズのエレクトリックサウンドだ。
とりわけ私のお気に入りは、親しみやすいメロディーラインからなる7曲目のBergenだ。ヴェッセルトフトのアコースティックピアノにオストロムのドラミング、ベルグルンドのベースソロやアルコベースが絶妙なハーモニーを醸し出し、ラストにコーラスが加わりエンディングへ盛り立てる。
9曲目のRåkはオストロムのシンセドラムから始まり、ヴェッセルトフトのアコピからフェンダーローズへ移る最もエキサイティングな演奏。
最後はフォークっぽいスローな曲で終わる。
とにかく、何度聴いても飽きさせないアルバムだ。

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