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『亡国記』-お陰様で好評をいただき即重版になりました! [No Nukes]

多くの国民の反対と周辺火山の噴火活動の活発化という警告を無視し、主な電力会社のうちでも真夏の最大電力使用率に最も余裕があるにもかかわらず、ただただ自社の利潤追求と「原子力ムラ」の生き残りのためにのみ再稼働した九州電力川内原発は、最大出力を得る前に早くもトラブル発生! といっても3.11以前ならこの程度のトラブルは各原発ではトラブルともいえぬ日常茶飯事で、新聞記事にもならなかったろうが……。

2年近く続いた原発ゼロが破られようとするなか出版された『亡国記』が、各方面から好評をいただいている。
まず、本書の帯でも小出裕章さんとともにご推薦をいただいた文芸評論家の斎藤美奈子さんが、8月5日付「東京新聞」の「本音のコラム」に一文を寄せていただいた。

戦慄の原発小説
 火山活動は活発化しているわ。川内原発は再稼働に向けて動き出すわ。政府はあんなザマだわ。右を見ても左を見ても不安だらけの日本。
 このタイミングを見計らったように出版されたのが、北野慶「亡国記」(現代書館)。二度目の原発事故を想定した希代の長編小説だ。読者より一足早く校正紙で読んだ私は叫んでしまった。なに、この怖さとおもしろさとリアルさはっ!
(中略)
 フィクションとは思えぬ臨場感。大震災後に出た数々の原発関連小説の中でも読み応えはピカイチじゃないかな。多くの人には未知の作家の大きなチャレンジ。日本列島が海に沈む小松左京「日本沈没」(一九七三年)や日本が東西に分断される矢作俊彦「あ・じゃ・ぱん」(九七年)にも負けぬスケール感に圧倒される。

また、8月23日付「北海道新聞」「本の森」欄でも以下のようなインタビュー記事を載せていただいた。

原発と震災 近未来に警告
 5年前なら「ありえない!」と一顧だにされなかったかもしれない。だが、「3・11」を経験した今は、たった1カ所の原発で起きた重大事故が日本国自体を崩壊させるという物語が現実味を帯びて迫る。400字詰め原稿用紙約650枚の労作は、「近未来シミュレーション小説」とでも呼びたい読後感だ。
 「(東京電力)福島第1原発事故が起きても原発をやめられない日本人に怒った神様が、時間を持て余しているやつを捕まえて、『大変なことになるぞ』と(警告するために)書かせてくれた気がする」と創作の道のりを振り返る。
(中略)
 この小説は初め、別の題でインターネット上に発表した。読者から「一気に読んだ」「考えさせられた」の好意的な評価を得、さらに「続編を読みたい」との要望を受け書き足した。
 「(11年の)3・11で人生観がひっくり返された」と言う。当時は埼玉県在住。それまでは「国内に五十数基の原発があるのを考えることなく暮らしてきた人間」だった。3・11以降は東京都内の反原発デモにも参加した。だが12年12月の総選挙で脱原発に消極的な自民党が大勝。「すごい挫折感で1カ月ぐらいうつ状態になった」。13年4月に福島からより遠い岡山市に移った。
(中略)
 「1人でも多くの人に読んでほしいと思い、分かりやすい言葉を使って書いた。原発が『それでも必要』と言う人にも」と願う。

その他、Twitter、Facebookなどでも、有名無名の老若男女の方々から「一気に読んだ」「みんなに読んで欲しい本」「恐ろしくリアリティーのある近未来」「読みながら戦慄を覚えた」「原発に反対の人も、推進しようとしている人も、必読でしょう」「原発再稼働が始まろうとしている今だから背筋を寒くする」等々、たくさんの感想をいただいている。
思えばちょうど2年前の今ごろ、「すべての日本人に読んでほしい、そして考えてほしい」の一念から始めた無謀な挑戦が、今報われようとしている。しかし、その思いが真に報われるのは、「危険な原発はいらない! 安心して暮らせる国であってほしい」という国民の思いが高まり、この国から、そして世界から、原発がなくなる時であることを忘れてはならないと肝に銘じる。



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