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緑の党再生の道(緑の党へのラブレター) [Politics]

昨年4月、韓国の国会議員選挙が行われ、わずか数ヶ月でにわか仕立てで結成された韓国緑の党は、得票数わずか10万票余り(0.48%)で惨敗を喫した。その後法律に従い党名を奪われた緑の党は「緑の党+」として、地方政治に地道に取り組む方針を打ち出して再建途上にある。
それを隣の国から見ていた当時の私は、自身、その末席を汚していた日本の緑の党が、3.11以前から2013年の参院選を目ざし、2012年7月に正式結成し、1年間の余裕を持って選挙に臨むのだから、当選の成否はともかく、よもや韓国緑の党同様の惨敗を喫するとは、夢にも思わなかった。ところが、結果は、想定外の三宅洋平の八面六臂の活躍があったにもかかわらず、45万票余り(0.86%)という韓国緑の党と大差ない惨敗ぶりを晒し、供託金をすべて没収されることになった。
緑の党は「名簿届出政党であるにもかかわらず『諸派』と括られ、発言の機会を与えられないのはおかしい」とか、「三宅洋平が獲得した17万票は、大政党なら当選圏内だ。現行制度は大政党に有利だ」などと、とうの昔から分かりきっていながら臨んだ選挙の結果に対して不平をいうことなく、もっと真摯にこの結果と向き合わなければならない。
緑の党が今後とりうる選択肢は大きくふたつだ。
ひとつは、韓国緑の党同様、「地方へ返る」ということだ。しょせんこの国で緑の党が国政に進出するのは無理だと総括して、市町村議会、都道府県議会など地方議員の数を増やすことにこれまで以上に力を注ぎ、さらには緑の党公認候補として市町村さらには都道府県の首長選に挑戦できるだけの力量をつけ、10年計画くらいで再度国政進出を狙うことだ。(その頃、日本が緑の党が挑戦できるような政治状況にあるかどうか、そもそもひとつの原発も爆発せずに日本という国が無事存在しているかどうかすら分からないが。)
もうひとつの道は、次の衆議院選、あるいは参議院選に再度挑戦することだ。しかし、この道を選ぶなら、「緑の理念」そのものは堅持しつつも、党の組織や運動のあり方、選挙の取り組み方等を革命的に変えない限り、何度挑戦しても結果は同じだろう。
その方向は、今回の選挙で図らずも三宅洋平が示してくれた。また、昨日のブログでも書いたように、もし今回の選挙で、緑の党が昨年末の総選挙直後から山本太郎に熱烈にラブコールを送り彼とともに戦うことになっていれば、緑の党として少なくとも2議席は獲得していたはずである。
要約すると、論点はふたつ。ひとつは、この国でいくら正論を真っ向から主張しても、多くの国民に無名の政党(しかも諸派と呼ばれる)、無名の候補者を何名立てたところで、しょせん「有権者」には、いみじくもみどりの風の谷岡郁子が言ったように、「幸福実現党と同じ諸派」にしか映らないのが、悲しいかなこの国の現実であることをしっかり認めなければならない。過去に中村敦夫川田隆平が勝てたのは、「みどりの候補」だったからではなく、彼らが俳優であり、薬害エイズ被害者として有名人であったからだ。
である以上、現有議席はおろか、何の組織=ムラも持たない緑の党が本気で国政に進出しようとしたら、まずは、今の地方議員主体の緑の党に、「緑の理念」に共鳴する学者や文化人、あるいは芸能人・芸術家などの有名人(字句本来のタレント)を積極的に迎え入れ、その中で、命がけで国会で訴え、実現したい熱いテーマを持っている人を候補者に複数擁立することだ。その他の人にも、その才能に応じた力を発揮してもらい、緑の党を豊かな文化政党にするのだ。
そしてもうひとつは、天才=三宅洋平が提示した選挙の方法論をとことん突き詰めることだ。選挙フェスはひとつの方法に過ぎないが、もう次回の選挙からは、既成政党が百年前からやってきた宣伝カーにたすき掛け、マイクを握って演説という既成の選挙スタイルを徹底的に破壊し、全く新しい、いかにも緑の党らしい創意あふれる選挙の方法を開発することだ。一例として、選挙フェスをバージョンアップして、選挙期間中、日本全国を歌と踊りと音楽のフェスティバルで占拠してしまう(選挙を占拠せよ!)っていうのもいいだろう。それで、緑の党というのはこういう楽しいことをやる政党だと印象づけて、若い人をどんどん取り込むといい。
また、これは昨年来まだるっこしく思ってきたことのひとつだが、資金集めも地道にちまちま呼びかけるのではなく、今回、三宅洋平や山本太郎がやったように、お金なんて、なにも企業に頼らなくても、本気度が伝われば、貧しい庶民からでもあっという間に何千万という金が集まるものなのだ。実際貧乏人の私でも、日本が政治を通して脱原発を実現する最大最後の機会であると思い定めていた昨年末の総選挙に、負けを覚悟で果敢に決起した丸子安子山本太郎に、なけなしのカンパをして何とか頑張って欲しいと思ったものだ。だが、残念ながら、緑の党には、支持しつつも、なけなしの金を出そうとまでは思えなかった。年末の丸子さんや太郎さんから伝わってきた必死の熱い思いが伝わらなかったんだな。(地理的に参加したくてもできなかったけど、恐ら今回の渋谷の選挙フェスに行っていたら、財布の中が空っぽになるくらいカンパしてたと思うけど。)金だけじゃない、そうすりゃ、もっと大事なだって、当然、地からわき出てくるように集まってくるだろう。
そういうダイナミズムをつくりだせなければ、おそらく組織=ムラも何も持たない、けど崇高な理念を掲げた「政治団体」が国政選挙で勝つことは、この国では100%無理だと思う。
(以上、個人の生き方の問題として緑の党を離れつつも、未だ緑の党を愛している一市民からのラブレターです[黒ハート]
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