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#MeToo 韓国と日本の現在 [Criticism]

「被害者らしさ」排撃し権力型性暴力警告した「安熙正有罪」
(2019.2.1 京郷新聞社説)
地位を利用して秘書に性暴力を加えた嫌疑で起訴された安熙正(アン・ヒジョン)前忠清南道知事が、控訴審で懲役3年6月の判決を受けて収監された。ソウル高裁刑事12部は1日、業務上威力による姦淫等の嫌疑で起訴された安前知事に対する控訴審判決公判で、無罪を言い渡した一審判決を破棄し、このような判決を言い渡した。裁判所は安前知事の10の犯罪嫌疑のうち、一度の強制わいせつのみを除きすべて有罪と認定した。「威力」の意味を狭く解釈し、「被害者らしさ」という歪曲された神話に埋没してすべての嫌疑を無罪とした一審判決を180度覆した。ジェンダーセンシティビティを忠実に反映した今回の判決は、権力型性暴力に厳重な警鐘を鳴らした里程標的判決として記録されるであろう。
控訴審裁判所が有罪を下した根拠は大きく2つある。まず、安前知事が現職道知事であり与党の有力大統領候補としての「威力」を利用して被害者キム・ジウンさんと性関係を持ったと判断した。「業務上の威力」が必ずしも被害者の自由意思を制圧するほどの「有形的威力」である必要はないともした。「威力が存在はしたが行使されなかった」という一審を否定したものである。また、裁判所はキム氏の陳述が具体的で一貫しており、信憑性があると見た。安前知事側が「被害者らしくない行動」を根拠にキム氏の陳述の信憑性を否認したのに対して、「被害者の性格や具体的状況によって対処は異なって現れる。弁護人の主張は定形化した被害者という偏狭な観点に基づいたもの」と一蹴した。
キムさんは判決直後、「言ったのに無視され、どこにも言えず私の裁判を見守っていた性暴力被害者に連帯の気持ちを伝えたい」と述べた。彼女をはじめとして性暴力を告発した被害者の勇気に今一度敬意を表す。彼女らの「#MeToo」は韓国社会に滔々たる変化の波を起こしている。MeToo運動の本格的出発点となった徐志賢(ソ・ジヒョン)検事のセクハラ加害者安泰根(アン・テグン)元検事長は、「報復人事」を行った嫌疑で最近、懲役2年の判決を受け収監された。劇団の団員を常習的に痴漢した嫌疑で起訴されたイ・ユンテク元「演戯団コリペ」の芸術監督も先に懲役6年を言い渡された。
被害者の陳述に耳を傾けた裁判所の相次ぐ判決は意味が大きいが、それだけでは十分でない。人生をかけて性暴力に対決してたたかう被害者がむしろ美人局とか嘘つきと陰口をたたかれる等、2次被害が深刻な状況にある。性差別的権力構造が変わらない限り、権力型性暴力は消えない。共同体の構成員すべてが日常に蔓延した差別と暴力を認識し、これに対して憤然と抵抗しなければならない。


社説にもある韓国の#MeToo運動の端緒ともなった徐志賢検事の告発から1年の間に、韓国では与党の有力政治家が実刑判決を受けるまで、運動の成果が上がり、裁かれるべき罪が裁かれ、罰せられるべき者が罰せられている。
一方、日本で孤立無援状態でアベ友「ジャーナリスト」を訴えた女性は、その後、事実上の「亡命生活」を余儀なくされ、セクハラ官僚は減給20%6カ月の処分で5千万の退職金をもらって退職。それを放置し、輪を掛けたセクハラ発言を繰り返した所管大臣は今もその席にのうのうと居座り続けている……。お友だちと政権私物化した大統領をわずか数ヶ月で引きずり下ろした韓国―もはやリスペクトするしかなすすべがない天と地の違い……。

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