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山本太郎はDV男から私を救ってくれるだろうか? [Politics]

 Aとつき合い始めてもう6年半になる。その前の3年間は、それまでとはちょっと違うタイプの男たちとつき合ってきた。最初は宇宙人のような顔をした飄々とした男で、「僕の君への愛は無償の愛で、友愛と言ってもいい」などと訳の分からないことを言って私を口説いた。でも、当時私たちの住んでいたマンションで騒音問題に悩まされた私が引っ越しを迫ると、最初は「最低でも県外へ引っ越そう」などと言っていたくせに、それが難しくなると私を捨てて、彼の仲間のKを私に押しつけてきた。Hとは1年足らずの恋だった。
 Kとつき合い始めて9ヵ月目に東日本大震災が起きた。Kは原発事故で最悪の事態を考えて私を避難させることも考えたそうだが、結局私は避難することなく関東に留まった。当時私はそのことで、Kに相当不信感を抱いたものだが、あとでKが彼なりに最善の努力をしていたことを知り、ちょっぴり彼を見直した。だが、Kとの関係も1年余りのことだった。彼も結局私を捨てて、Hと同じように仲間のNに私を押しつけて逃げていった。
 しかし、Nは見るからに鈍臭い田舎のおっさんといった感じの男で、私は最初から彼を好きになれなかった。一方、彼も私にあまり興味を抱いていないようで、私たちの関係は最初からかなり冷めたものだった。それでも私たちは1年以上、だらだらと関係を続けたが、結局、最後は彼の仲間でもない、いや、本来敵であるはずのAに、私を売り飛ばして私の許を去ったのだった。私はHやKは許せても、Nだけは今でも絶対に許せない。

 実はAとは以前にも1年だけつき合ったことがある。そのときは、会社で起きた問題の責任を追及され、毎日お腹が痛い痛いと言っていたかと思ったら、いきなり「もう終わりにしよう」と一方的に別れを切り出されたのだった。無責任きわまりないボンボンといった印象しかない。
 だが今回は、「君も、1年ごとに君を弄んだ悪夢のようなNたちの時代に戻りたくないだろう。僕が君を、取り戻す。」などと甘い言葉を耳許で囁き、積極的に私を口説いてきた。私もつい、そんなAの言葉にほだされて、Aと暮らすようになった。
 Aは最初、私にとても優しかったが、次第に私の行動に干渉するようになり、少しでも反抗的な態度をとると暴力を振るうようになった。Aは私が不倫をしているのではないかと疑い、私を責めた。私がいくら弁明しても、聞く耳を持たなかった。反対に、私が彼を責めると、理屈にならない屁理屈ばかりを並べ立てて都合の悪いことに蓋をした。
 Aは私の稼ぎも自分が管理すると言って取り上げ、一部しか私の自由にならなかった。そして、その私の自由になるお金も、年を経るごとに徐々に減っていった。私は贅沢をしたいのではない、せめてまともに食べていけるだけのお金をくださいと頼んでも、「家計の管理、この道しかない。」と言って私をまた殴りつけた。
 それでいて、彼は「これからは女性活躍の時代だ。君もどんどん稼げ」と命じ、私にへとへとになるまで低賃金で働かせた。そして、自分では家事など一切せず、疲れ切った私が炊事、洗濯、掃除となんでもこなすしかなかった。
 私は完全にAの奴隷状態だった。奴隷は自由になることなど望まない。何も考えず、ただご主人様の命ずるままに働き、ご主人様のご機嫌を損ねないように気を遣い、ご主人様に暴力を振るわれることを極度に恐れておろおろして生きることしかできない。そうした生活がもう、6年半も続いている。
 2年ほど前には、Aが会社で、かなりやばい汚職事件に複数関与しているという噂を耳にし、もしAが逮捕されたら私は自由の身になれるのだろうか、などと夢想したこともあったのだが、結局それらの問題もうやむやにされてしまった。そのとき私の気が緩んだのを見逃さなかったAは、最近、近所で窃盗事件が多発しているのに、お前は家のセキュリティーがずさんだと言って私を責め立て、すぐにでも強盗が押し入ってくるかのように私を脅した。私はすっかり怖じ気づいて、もうAさんに頼って一生こうして生きていくしかないと思うようになった。
 Aさんは今でもことあるごとに、「あの悪夢のようなNたちの時代」を持ち出し、6年半も私の面倒を見てくれている自分の慈悲深さを私に再認識させてくれる。そうだ、私が毎日のようにAさんに殴られるのは、ひとえに私が悪いのであり、すべての責任は私にある。Aさんは至らない私を見捨てることなく、そうやって粘り強く教育してくれているのだと思う。私の稼ぎの大半を持って行かれ、友だちと飲めや食えやのどんちゃん騒ぎをするのも、Aさんあっての私だから当然のこと。不平を言ったら罰が当たる。だから、私に分不相応なほど衣食住を恵んでくれ、飢えることも凍えることもなく過ごせていることについて、私はいつもAさんに感謝している。

 だから、EとかSとかいう人たちが、時々私を心配して、「あなたはAにDVを受けてるんじゃありませんか? 私たちはあなたを救い出したい」などと言ってくることがあるけれど、私にとってはちゃんちゃらおかしい。私はいつも言うの。「あなたたち、それ、どこまで本気で言ってるの? Aと正面切ってたたかって、本当に私をAの許から助け出してくれる気はあるの?」ってね。すると、EもSも黙りこくっちゃって、きれい事ばかり並べ立ててどこかへ消えちゃうの。
 バカにしないで! そんなへっぴり腰のEやSの口車に乗せられて彼らについていき、もしAにそのことがバレたら、私はAに半殺しの目に遭うだろう。その責任をEやSたちがとってくれるとはとても思えない。それより私は、Aさんに庇護されて生きる道を選ぶわよ。

 そんな私だけど、最近、気になる男がひとりいるの。その男は「あなたを幸せにしたいんだ。」「本物の愛を見せてやる。」って真面目な目を燃えるように輝かせて私に迫るの。Aのことなどちっとも恐れていないよう。そして、「あなたを守る。あなたを守るとは、あなたが明日の生活を心配せずに、人間の尊厳を失わず、胸を張って人生を歩めるよう全力で尽くすこと」「あなたに降りかかるDVという不条理に対して、全力でその前線に立つ」なんて歯の浮くようなことをマジな顔して私に説くの。
 そして、「あなたが不当にAから巻き上げられているお金をすべてあなたの許に返します。あなたが安心して自立していける住まいを提供します。あなたに干渉し、監視し、あなたの自尊心を奪っていたシステムをすべて廃止させ、あなたの人間としての尊厳を取り戻します」って言ってくれるのよ。
 私は最初、それでも自分がそんなことを言われる価値のある人間とは思えなかったけれど、その男の口説き文句を聞いているうちに、自分にもまだ十分、女としての魅力があり、それどころか、人間としての価値ある存在だと思えるようになってきたの。不思議なことよ。
 Aの奴隷になって、何か行動することはおろか、考えることさえ諦めていた私だけれど、この男は“ホンモノ”だっていう気がするの。この男だったら、本当に私をAの軛から解放してくれそうな気がしてきた。もう一度、私が私を取り戻すことができるかもしれないと思えてきたの。
 私は今も、Aの前ではそんなことはおくびにも出さず、Aの奴隷を装っている。でも、私の決意は固まりつつある。この男=Yに私の人生を賭けてみようかと……。
(参考)https://www.reiwa-shinsengumi.com/index.html

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