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本格的再稼働へ向け全面復活した原子力ムラー電力自由化で非原発由来電力会社と契約し脱原発を! [No Nukes]

おそらく電事連幹部らは3・11直後に、「5年間は雌伏の時だ。じっと耐えよう」と誓い合っていたに違いない。折しも4月の家庭用電力自由化を前に、彼らは昨年秋頃から蠢き始めた。最初は電事連の名前による「エネルギーベストミックス」キャンペーンCM。その後、各電力会社の名によるイメージCM。
そして、年明けと同時に、各社五月雨式に有名タレントを起用した電力自由化向けのCMに打って出た。本日現在確認できるのは、以下4社のCMと起用タレントだ。
中国電力 篠原涼子、原扶貴子http://www.energia.co.jp/pr/cm/cm_gz1.html
中部電力 香川照之、鈴木ちなみhttps://www.youtube.com/embed/81lXXBg8WYg
北陸電力 重原左千子http://www.rikuden.co.jp/advertise/cm.html
東北電力 松山ケンイチ、久石譲https://www.tohoku-epco.co.jp/brand/cm/

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各電力会社のCMに登場しているタレントたちは、東京電力の「エコキュート」のCMに長年出演していた鈴木京香が3・11後、イメージダウンを恐れてその痕跡を消すために血眼になってネット上から動画を削除しまくっていた苦労を知らないのだろうか? 彼らには憐憫と軽蔑の情しか湧いてこない。
それはともかく、上記4電力以外の東電を除いた各社も、時に自然エネルギーに力を注いでいるふりのCMを流すかと思えば、関電の高浜原発安全キャンペーンCMのように「5重の防護壁」さながらの安全神話CMを流したりと(http://www.kepco.co.jp/corporate/report/media/takahama.html)、5年の歳月を埋め、この5年間がなかったかのように見せかけるための文字通りの宣伝戦に躍起だ。
そして各テレビ局も、悪びれる風もなくそれらを垂れ流している。「巨額の宣伝費がマスコミの口を塞いできた」という5年前に聞かれたマスコミの「自己批判」など、とうの昔に時効になったかのように。
そして何より、それを何の抵抗もなく聞き流し、目にしている大多数の国民! まるであの日から今日に至る精巧な「フクシマ忘却ロードマップ」があったかの如くだ。
既存地域独占電力会社にとって「家庭用電力自由化」は原発再稼働とセットの着地点に過ぎなかったのだろうか? 発送電分離は先送りされ、既存電力会社の圧倒的有利な条件のもと、それはまるでスマホ各社の競争のように、単なる価格競争として演出されようとしている。

電力自由化は現在実現可能な唯一の脱原発への道
しかし、世界に類を見ない政治音痴のこの国の国民も、賢い消費者として振る舞う能力はあると信じたい。12月20日付東京新聞によると、同社と新潟日報の合同世論調査の結果、東京都民の6割は東電から東電以外の電力会社への切り替えを検討し、そのうちの3割近くは「原発を持たない業者の電気を使いたい」と答えている。
家庭用電力は電力需要の4割を占めるに過ぎないが、電力会社は工場等大口需要者に安く電気を売るのと引き替えに、家庭用電力から利益の7割を上げている。だから、そのうちの半数でも既存地域独占電力会社から他社へ乗り換えが進めば、既存電力会社は大打撃を受ける。だからこそ、彼らは4月に向け、「5年計画」の総仕上げとして、テレビCM全面復活をなんとしてでも成し遂げなければならなかったのだ。
前述したように、送電網を既存電力会社が握っている現状では、彼らは政府を動かして、再生可能エネルギー業者の事業抑制に様々な圧力をかけてきたように、新電力会社が不利になるような政策を打ち出させてくることが予想されるが、そうなればなったで「賢い消費者」は黙っていないだろうし、新電力会社側も様々に知恵を絞ったセールスを考え出すことだろう。
携帯電話も、当初NTTdocomoが圧倒的シェアとインフラを誇っていたが、現在ではauとソフトバンクのシェアが年々増してdocomoを追い詰めているし、格安スマホも徐々にシェアを伸ばしている。それと同様、自由競争が進めば、確実に既存電力会社はシェアを減らし、その分、金を食うだけの原発が重荷になってくるだろう。さらに、それに追い打ちをかけるように、半世紀にわたり原子力ムラを支えてきた最大のガンであった総括原価方式も、数年以内には廃止せざるを得なくなる。価格競争に勝てなくなるからだ。
経産省は電力の構成内容の表示を義務化しなかった。しかし、各社のホームページやパンフを見れば、どこかにそれが記載されているはずだし、書かれていなければ聞けばいい。ベストは、そうして非原発由来電力のみを供給する会社と契約することだが、それでなくとも、既存電力会社から他社に乗り換えるだけで、既存電力会社には打撃になり、脱原発へ一歩ずつ近づくことになる。
その道だけが現在考えられる唯一のこの国の脱原発への道であり、それは同時に、この国を第二のフクシマー日本滅亡から救う道なのだ。

亡国記CM.jpg


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